自治会総会の議案書の作り方|記載する内容と注意点

自治会総会の議案書は、役員が決めた内容を住民へ一方的に知らせる資料ではありません。住民が「何を決めるのか」「なぜ必要なのか」「費用や影響はどの程度か」を判断するための資料です。

そのため、議案名だけを書いて終わらせず、提案理由、変更前後、金額、実施時期などを具体的に記載することが重要です。

議案書は、総会当日に初めて読む人でも内容と判断事項が分かるように作ることが大切です。総会全体の準備・進行については、自治会総会の進め方もあわせて確認してください。

議案書に入れる基本項目

項目 記載内容 ポイント
議案番号 第1号議案など 総会当日の進行と対応させる
議案名 何を決める議案か 短く具体的に
提案理由 なぜ議決が必要か 背景と課題を説明
提案内容 実際に何を変更・実施するか 曖昧な表現を避ける
開始時期 いつから適用するか 規約改正等では特に重要
費用・影響 予算、自治会費、住民負担等 数値で示せるものは示す
議決事項 最終的に何を承認してもらうか 一文で分かる形にする

よくある議案の種類

  • 前年度事業報告の承認
  • 前年度決算の承認
  • 次年度事業計画の承認
  • 次年度予算の承認
  • 役員選任
  • 自治会費の変更
  • 規約改正
  • 大きな設備購入や事業実施

総会資料全体との役割分担は、自治会の総会資料の作り方を参考にすると整理しやすくなります。

議案書に予算案を掲載する場合は、自治会の予算書の作り方、規約変更を議案にする場合は自治会の規約を見直す方法も参考になります。資料全体の見せ方は自治会の総会資料の作り方で整理しています。

良い議案書と分かりにくい議案書の違い

分かりにくい例 改善例
自治会活動の充実を図る 防災倉庫の備蓄不足を解消するため、簡易トイレ○箱を購入する
会費を見直す 次年度から年額○円を○円へ変更する
規約を一部変更する 第○条の役員任期を1年から2年へ変更する
デジタル化を進める 紙回覧とLINE配信を併用し、希望世帯はデジタル受信へ変更できるようにする

予算議案では「前年との差」を示す

予算案は金額だけを並べるより、前年度予算・実績と比較すると住民が判断しやすくなります。

費目 前年度予算 前年度実績 次年度予算 増減理由
防災費 200,000円 180,000円 350,000円 備蓄更新と資機材購入
広報費 150,000円 140,000円 100,000円 印刷部数見直し
行事費 400,000円 360,000円 300,000円 行事規模縮小

これは形式例です。予算案の作り方そのものは自治会の予算書の作り方、前年度の実績整理は自治会の決算書の作り方とつなげて準備すると効率的です。

規約改正議案は新旧対照表にする

規約改正では全文を掲載するだけだと、どこが変わるのか分かりません。変更箇所を表で示すと住民が確認しやすくなります。

条文 変更前 変更後 理由
第○条 役員の任期は1年とする 役員の任期は2年とする 引き継ぎ負担軽減のため
第△条 総会案内は書面で配布する 書面または電子的方法で通知する 連絡手段見直しのため

一つの議案に複数の重要事項を詰め込まない

自治会費の値上げと規約改正と行事廃止を一つの議案にまとめると、「一部には賛成、一部には反対」という住民が判断できなくなります。独立して判断すべき内容は議案を分ける方が分かりやすくなります。

議案書作成チェックリスト

  • 何を決める議案か一文で説明できる
  • 提案理由が書かれている
  • 住民負担や費用がある場合は金額を示している
  • 変更する場合は変更前と変更後が分かる
  • 実施時期が書かれている
  • 規約上必要な手続きと整合している
  • 総会当日の議事順と議案番号が一致している

総会当日の説明は議案書を読み上げるだけにしない

議案書は事前に読める資料として作り、当日は背景、判断してほしい点、前年度との違いを短く説明します。総会全体の進め方は自治会総会の進め方と合わせて確認してください。

まとめ

自治会総会の議案書は、住民が賛否を判断できる情報をそろえることが重要です。「何を決めるか」「なぜ必要か」「いつから」「いくら影響するか」を具体的に記載し、変更事項は新旧比較表を使うと分かりやすくなります。前年の議案書をそのままコピーするのではなく、今年住民が判断するために不足している情報がないか確認して作成しましょう。